2016年リリースの「INSIDE」のトレーラーを見て、独特の世界観が非常に気になっていたPlaydead開発の「LIMBO」。
昨年にはSWITCH版を開発中とアナウンスされていたので密かに期待していたが、ついに6月28日にリリースとのことで早速ダウンロード。
日付が変わる直前だったので眠さもあり、少しだけプレイするつもりが結局2時間ほど遊び続けてしまった…。
「LIMBO」の概要
以下は公式ページより
INSIDE のクリエイターらが制作
運命に逆らい、妹を探して少年は LIMBO の世界に足を踏み入れる
配信日 | 2018年6月28日 |
対応ハード | Nintendo Switch |
メーカー | Playdead |
ジャンル | アドベンチャー / パズル |
必要な容量 | 117MB |
対応コントローラー | Nintendo Switch Proコントローラー |
プレイモード | TVモード, テーブルモード, 携帯モード |
プレイ人数 | 1人 |
対応言語 | 日本語, 英語, スペイン語, フランス語, ドイツ語, イタリア語, ポルトガル語, ロシア語 |
CERO D(17歳以上)
価格は980円
早速プレイ
どういうゲームか
全編モノトーンで構成されている為、幻想的かつ陰鬱な雰囲気が独特の世界観をもたらしている。ポップでカラフルなものが溢れている現代だからこそ、色を切り捨てるという思い切った演出が際立つ。
序盤は謎解きも平易なものが多く、サクサク進む。しかしモノトーン故の視認性の悪さが初見殺し(というか、それもこのゲームの魅力の一つと言えるのだが)トラップの効力を一層強化している。
例えばゲームの序盤の一場面、足元に「トラバサミ」のようなトラップが仕掛けられており、こうして画面上に切り抜いてしまえば一目瞭然に思えるが、自分は全く気付かずに見事に踏み抜いてしまった…。
結果、見事にトラップに引っかかり、無残な姿に。体が挟まれ血しぶきが舞う。
こういった直接的な残酷表現が随所にあるのでCERO区分はD(17歳以上)とされているのだろう。
足元にトラップが仕掛けられていることは理解したが、回避するにはどうしたらいいか。飛び越えるには幅がありすぎるのだ。
しかし画面を見るとトラップは2つ並んでいるように見える。ならば2つを離してみることはできないだろうか?
これなら無事に飛び越えられそうだ。
こうして最初のトラップを切り抜けたところで、どうやら周りの状況に慎重に気を配っていかないと「すぐに死ぬ」ゲームなんだな、と理解する。
多彩な「死」
LIMBOでは常に「死」が身近に存在している。
蜘蛛の化け物に串刺しにされたり、
顔が水に浸かれば即溺死。
足場を作りたいが為に、つっかえ棒を外したはいいが、
左の足場に戻るタイミングを外し、鉄槌が下される。
悪意に満ちた正体不明の存在。少年を「死」に導く為、罠を仕掛けて待ち構える。
この他にも圧死・落下死・感電死等あらゆる形態の「死」が用意されており、「死」を繰り返しながら「死」を回避する方法を模索して進むことになる。
人工的な仕掛けも登場
前半では「木」や「池」といった自然の中を進むイメージが強かったが、後半になると人工的な作りの仕掛けが増えていく。
浮かび上がる「HOTEL」の文字。突然の人工的な建造物に何とも言えない不気味さを感じる。光っている「E」の文字に少しでも触れれば待っているのは感電死だ。
重力を切り替えるスイッチ。どのタイミングで切り替えれば先に進めるのか…。
さらに終盤になるにつれ大掛かりな罠が登場したり、謎解きの難易度も上がっていくが自分も徐々にLIMBOの世界にこなれてきているせいか、さほどストレスは感じない。
あまりにも難易度が高いと萎えて中断してしまう事も多くなってきた自分にでもどうにかなるレベル。この辺りのさじ加減も絶妙といった感じ。
チャプターは細かく設定
ミスをしてもほとんど直前からのリスタートになるし、気になるところを再度プレイしたい場合も+ボタンを押せば現在進めているチャプターまで選択できるので、リトライに関してのストレスもほとんど無いと言える。
個人的にはミスした場合に「え?ここまで戻されるか?」というのも2ヶ所ほどあったが、3時間ほどで終わるとされているゲームでここまで細かくチャプターが設定されていれば上出来と言うもの。
携帯モードがおすすめ
今回は最初から最後まで全て「携帯モード」でプレイしたが、「携帯モード」との相性は抜群と感じた。
このゲームのプレイ時間は3~6時間程度、とされているのでどちらかと言えば気楽にすこしずつ遊ぶつもりで始めたこともあり、初回に通しで2時間ほど遊んだ後は、案の定細切れにしか時間がとれず、少し進んだら中断、、、みたいな状態を繰り返していたため手軽に復帰できる「携帯モード」が非常に有難かった。
もちろん画面の大きさや操作性にも全く不満無くプレイできた。
むしろ「携帯モード」の手軽さが無ければまだクリアできていなかったかもしれない、とさえ思う。
気になる点
表題にもしているが、このゲームの初出は2010年7月なのでもう8年も前のゲームということになる。
さらに評判も良く、世間的認知度も高い。その為、少し調べれば色々な情報が入ってくる。
その中でも、、、steam版における過去の「無料配布」の情報や現在の「サマーセール!245円」にはSWITCH版購入を躊躇させるには充分な要素となり得るのではないだろうか。自分はsteamに馴染みがないし、任天堂マニア?なので購入するとしたらSWITCH版一択だし、現にそうしているのだがプラットフォームに拘らずゲームをする(ほとんどの人はそうだよなぁ、ハードを持っている・いない等はもちろんあるだろうが)人ならば、SWITCH版リリースでこのゲームを知ったとしてもsteam版に流れたくなるのではないだろうか。

それぐらいSWITCH版980円との価格差はインパクトがある。steamのセールは7月6日までなのでSWITCH版もリリース記念価格的な感じで同時期まで少しでも値引きがあった方がそのインパクトが薄れてよかったのでは、と思った。
しかしながら、移植費用を回収してさらに利益まで出さなくてはならないので簡単に出来る事ではないのは充分に理解しているし、移植ゲームのSWITCH版が他プラットフォームより割高な事が多い割には「売れて」いるという実績があるので致し方ないのかな、と言ったところか。
総評
2010年リリースのゲームを2018年に遊ぶ…。8年もあれば産まれたばかりの子供も小学2年生くらいになっているし、6年生であれば成人している。
それぐらいの年月を経ているにもかかわらず「古さ」を全く感じず、モノクロームの世界にむしろ新鮮な驚きを感じた。
難易度のバランスもプレイ時間に見合ったもので、クリア後には達成感もある。ストーリー全般及びエンディングはクリアをもってしても謎が多いが、そのことすらも想像をかきたてる、ということでこのゲームの魅力となっているのだろう。
初見時の驚きと謎解き要素は一度プレイすると陳腐化するので、周回して遊ぼうという気持ちにはなりにくい。この為、ほとんどの人はエンディングを見ればひとまず終了と思われるのでボリュームは少なめ。
他プラットフォームではプレイしていないのでわからないが、SWITCHの携帯モードの手軽さ・操作性との相性も抜群なので価格面で納得ができるなら是非プレイしてもらいたいタイトルだ。
ちなみに同時リリースの「INSIDE」は「LIMBO」をプレイして満足できれば購入しよう、と思って保留していたが、「LIMBO」クリア後に即ダウンロードした。機会があれば紹介したいと思う。
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